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島田 亜佐子
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の原子炉建屋内で採取された試料に含まれる放射性核種を分析し、事故進展について考察を進めている。1号機のベントにより放出された放射性核種を推定する目的で、1/2号機の共用スタック下部のドレンピットにたまったドレン水の分析を行った。その結果、揮発性のIやCs、Csの他、CoやSr、Sb、Mo同位体などが検出された。Iの化学形態は90%がI、10%がIOであった。Csより多量のIが検出されたことから、事故時に放出されたIの化学形はCsIというよりもIであったと推測された。また、1号機由来と考えられるMo同位体が検出されたが、Csと比べて少量であったことから、事故時の炉内状況はCsMoOの生成が抑制されるような環境であったと推測された。また、2号機原子炉建屋の1階から5階の床から採取したスミヤ試料についても分析を行った。線分析ではCs、Cs、Sb、Coが検出された。次に酸分解を行い、線分析、線分析、線分析、および質量分析を行った。スミヤ試料ではMo同位体の放出量がCsの放出量より多かった。Csは酸化性雰囲気及び還元性雰囲気のいずれの条件でも燃料から放出されやすいが、Mo及びTcは酸化物の形態になると金属に比べて揮発性が増すため、酸化性雰囲気において放出されやすくなる性質を有していることから、2号機では酸化性雰囲気で炉心溶融が進展したことが示唆された。
平岡 大和
no journal, ,
原子力災害時に避難する住民が乗っている車両は汚染検査(避難退域時検査)を受けることとなっており、この検査の迅速化には、可搬型車両用ゲート型モニタによるタイヤとワイパー部の同時検査の実現が不可欠であると考えられる。このためには、汚染箇所それぞれを弁別して汚染箇所毎に適した評価を行える測定手法の開発が必要である。本研究では実車両に汚染を模擬した放射線源を取り付けて走行させ、検出器の従来の配置と新たな配置方法での汚染弁別性能の検証を行った。検証の結果、従来の配置方法と比べて汚染弁別性能が向上したことを確認した。今後も汚染弁別性能のさらなる向上を目指していく。
富田 涼平; 富田 純平; 鈴木 大輔; 安田 健一郎; 宮本 ユタカ
no journal, ,
環境サンプリング法は隠された原子力活動を検知する方法として1996年からIAEAの保障措置に導入された。日本原子力研究開発機構の保障措置分析化学研究グループは分析能力の認定を受けたIAEAのネットワーク分析所のひとつとして、IAEAが環境サンプリング法で採取した試料の分析を実施している。本発表では研究グループの概要とともに、近年の研究成果として簡便に作業標準粒子を作成する技術開発や、この手法で作成した粒子を大型二次イオン質量分析装置で正確に測定する手法について紹介する。
大平 早希
no journal, ,
ニオブ-94(Nb)のカルシウム,アルカリ性水溶液への溶解度および収着分配係数は、セメント系材料を使用すると想定される中深度処分の安全性評価において、重要なパラメータの一つである。しかし、カルシウム、アルカリ条件におけるNb溶解度と収着分配係数は、今だ不明な点が多い。そこで本研究では、0.001-0.1M塩化カルシウム水溶液において過飽和条件でのNb溶解度実験を系統的に行い、Nb溶解度制限固相について評価した。Nb濃度はpHとCa濃度に負の依存性を示し、沈殿固相のCa/Nbモル比は0.66を示した。Nb溶解度のpHおよびCa濃度依存性は、Nb水酸化物イオンの溶存種と、Ca/Nb比が0.66を示すCa-Nb固相との溶解反応で再現可能なことが確認された。また溶解度以下で収着試験を行った結果、Ca存在下と非存在下でNb収着分配係数は同様な値を示し、Nb収着についてNb水酸化錯体の表面錯体モデルで再現可能なことが確認された。